ABOUT US

私たちの想い

香りとは、人の本能に働きかけ、
気持ちを落ち着かせたり、活力を与えたり 、
忘れかけていた遠い記憶を呼び覚ましたりする力をもつもの。
遥か平安王朝では薫物(たきもの)の香りは、神仏に捧げる聖なるものにも、
男女の恋を取り持つ仕掛けにもなりました。
お香を楽しむとは、見えないものに想像力をはたらかせる大人の贅沢であり教養 です。
大発は、そんな豊かな香文化を語り継ぐため、
東洋の香木をリズムに、西洋の香水をメロディに、時代が求めるお香を追求し続けます。

受け継がれる、
香りの表現者の系譜

1939年~
初代・下村 哲山
1897年(明治30年)和歌山に生まれる。大正から昭和初期にかけて、線香の代表的産地であった大阪・堺にて経験を積み、当時一世を風靡した「香水線香」(東洋の香木に西洋の香水を融合させたもの)の仕掛人となったのち、昭和11年に独立。その後戦災を逃れて淡路島へ渡り、のちに社名を「大発」に変更。
代表作:特撰丹花/わかば
1973年~
二代目・下村 桂造
仏事用としてだけでなく、香りで空間演出する楽しみを提案したいという初代の思いを受け継ぎ、「大発スタイル」を確立させる。1998年(平成10年)に新工場落成。今も掲げられている「大発」の文字は二代目の筆によるもの。
代表作:桧の香山林/ラベンダー
現在 三代目・下村 暢作
2002年(平成14年)代表取締役就任。現代に合ったルームフレグランスとしてのお香の楽しみ方を模索し、お香の新形態に意欲的にトライ。2015年には、兵庫県の老舗マッチメーカー「神戸マッチ」とのコラボレーションで、着火具のいらないお香「hibi」を開発、国内外で注目を浴びる。
代表作:香藏/かさぶらんか

PRODUCTION PROCESS

製造工程

大発の強み ―自社工場での一貫生産―

私たちの強みは、お線香はもちろん和紙香やコーン型インセンスに至るまで、自社で企画・」開発から製造までワンストップで行えること。これまでもお香の新形態に挑む中で、製造工程や機械を一から考えることもしばしばでした。そんな創意工夫を可能にしているのは、長年培った調香のプロとしての創作欲と、現場を守る職人たちの確かな技。ここでは、大発が守り続けるお線香の伝統的製法をかいつまんでご紹介しましょう。

1.調香

工場から少し離れたラボにて、調香師が香りを構想し、テストを重ねながら配合を決定。伽羅、白檀、沈香といった東洋古来の香木に、西洋香水に使われる花や樹々の香り成分を織り交ぜ、大発らしい香調が創り出されます。創業期より、香水原料はフランスのメーカーと直接話し合い、お線香、お香のために特別にブレンドされたものを使っています。

2.練り

調香師が定めた割合に従って香原料を配合・製粉したものに、つなぎの役割を果たす椨粉(たぶこ)などを合わせたら、機械に入れてお湯を加えて粘土状になるまで練ります。最適な状態に練りあがったかどうかを見極めるのは、職人の確かな目です。

3.成型

練りあがった玉(線香の生地のこと)を押し出し機にかけて成型します。穴から線状に落ちてくるまだ柔らかい線香を盆板ですくいながら、一定の長さに切り揃えていく作業は「盆切り」と呼ばれ、熟練の職人技を必要とします。

4. 板寄せ・乾燥

線香を盆板から乾燥用の板に移したら、乾燥による縮みで線香が歪んでしまうのを防ぐため、線香同士をきっちりすき間なく密着させます。その後、線香の乗った板ごと乾燥室に運び、何段にも重ねて、線香が固く乾くまで待ちます。

5.包装

乾燥し終わった線香は、最終検品と包装という最終工程へ。人の目を光らせながら、規定本数ずつ丁寧にパッケージングしていきます。

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